製造業で働いていると、「現場の仕事にAIは関係ない」「AIはホワイトカラーが使うものだ」と言われることがある。しかし私は、むしろ真逆だと考えている。
AIを使えるブルーカラーこそ、これから最も価値が高くなる人材である。
これは私自身、研究・製造・製造技術・DXの現場をすべて経験して実感したことだ。
■ ブルーカラーこそ“AIの恩恵を最大に受ける職種”である
現場には、AIが即戦力として効く余地がとにかく多い。例えば次のような作業だ。
- 手順書・記録書の文章作成
- 薬品リストや試薬情報の整理
- 点検記録のまとめ
- 手書きやExcelの転記作業
- 設備ログの説明文作成
- 属人化した文書の標準化
- データの要約や比較
これらはブルーカラーの負担をじわじわと奪う作業だが、AIはそれを一瞬で片付けてしまう。
現場の仕事には「やればできるが、時間が溶ける作業」があまりにも多い。
だからこそ、AIを扱えるブルーカラーは 生産性が一気に跳ね上がる。
■ ホワイトカラーより“希少性”が圧倒的に高い

AIを触るホワイトカラーは増えている。
一方、ブルーカラーでAIを触る人はどれくらいいるだろうか。
答えは「ほとんどいない」。
つまり、
- AIだけ使える人 → 大量にいる
- 現場だけできる人 → これまた大量にいる
- 現場が分かって、AIも使える人 → 極端に少ない(希少種)
希少性が高いほど、価値は上がる。
私自身、PythonやAIでツールを作った瞬間、会社の外からスカウトが届くようになった。
ブルーカラー × AI × 現場知識
この掛け算ができる人材は、どの業界でも“喉から手が出るほど欲しい人材”なのだ。
■ 属人化を壊せる人材が、これから会社の中心になる

ブルーカラーで特に深刻なのが“属人化”である。
- この作業はAさんしか知らない
- このExcelはBさんしか更新できない
- 引き継がれず消えていくノウハウ
- 「とりあえず聞け」という文化
これらは事業成長を確実に止める。
しかしAIを使えば、属人化された作業の大部分を分解し、
誰でも理解できる形に変換できる。
私はAIを使って、これまで数々の“属人化タスク”を解体してきた。
例えば、製造現場で必要になる文書作成は、一つひとつ人が手で書いているため、数十〜数百時間が消えていく。しかし私は、AIとマクロを組み合わせて文書の自動作成フローを作り、これを一発で短縮できるようにした。
さらに、現場で毎日行われていたルーチン作業も、PythonやAIで完全自動化。
従業員全員で年間数百時間レベルの工数削減につながり、「この作業は誰かがやるもの」という前提そのものを壊すことができた。
こうした改善はすべて、属人化を根本から破壊するものだった。
AIは“属人化の壁”を壊し、現場全員を強くする最強の武器である。
■ AIの改善は“即効性”が桁違いに高い
ホワイトカラーのAI活用は、成果が見えにくいことも多い。
資料作成の時短や要約は便利だが、現場の生産性に直結しにくい場面もある。
一方、ブルーカラーのAI活用は即効で成果が出る。
- 記録が10分の1で終わる
- 点検の文章が自動で整う
- 新人教育の負担が減る
- 作業ミスが激減する
- 手順書作りのストレスがなくなる
- 情報共有の質が上がる
改善の“実感”がすぐ現場に出るため、AIの導入ハードルが低い。
つまり、ブルーカラーこそAIとの相性が最も良い。
■ 現場感覚 × AI は、ホワイトカラーが絶対に真似できない価値
AIは万能ではなく、どこまで任せるか、どこからが危険かを判断する必要がある。
ここで活きるのが“現場感覚”である。
- どこが重要で、どこが決まりきった作業か
- どの手順が間違うと危険か
- どの文言が現場の人に伝わるか
- 製造ラインの制約
- 製薬ならGMPの規制や文書フロー
- 現場が本当に困っているポイント
これらは実際に現場にいた人間しか分からない。
そこにAIを組み合わせた瞬間、ホワイトカラーには到達できない強みになる。
「現場を理解し、AIで改善する」
このスキルは、これからの製造業の中心に立つスキルである。
■ キャリアの“伸びしろ”として最も強いのが「AI×ブルーカラー」
昨今、日本企業は以下を本気で求めている。
- DX推進
- 文書整備
- 標準化
- 属人化解消
- 生産性向上
- 海外とのやり取り
しかし、これを実現できるのは 現場を理解している人間 だけだ。
だからこそ“AIを使えるブルーカラー”の価値は跳ね上がる。
さらにTOEIC700点程度の英語力があれば、
外資系・大手メーカーのグローバル部門にも届く。
キャリアアップの伸び代は明確に広がる。
■ AIはブルーカラーの人生のリスクヘッジになる
ブルーカラーの抱えがちな悩みは深い。
- 給料が上がりにくい
- 体力の限界が来る
- スキル評価が難しい
- ルーチン作業が多い
しかしAIを組み合わせることで、これらはすべて覆る。
- 体力に左右されない
- スキルが形として評価される
- 転職市場での価値が上がる
- 副業にも応用しやすい
- キャリアの寿命が伸びる
- “現場を理解し改善できる人材”として一生戦える
AIはブルーカラーを救う技術であると私は思う。
■ まとめ:AIを使えるブルーカラーは、これから最強の人材である
製造現場を歩んできて感じたのは、
“現場 × AI × 改善”の価値はこれから爆発するということだ。
現場を理解し、改善できて、AIも扱える人。
この掛け算を持つ人材は、今まさに不足している。
AIはホワイトカラーのための道具ではない。
ブルーカラーを最強にする道具である。
私はこれまで、研究・製造・製造技術を経て、AIやPythonで数々の改善を行ってきた。
そのたびに実感する。
「AIを使えるブルーカラーが最強である」と。
現場を知る人がAIを使う時代が、確実にやってくる。


