はじめに|「才能がないから無理」は、だいたい“入り口の設計ミス”だ
「プログラミングができないと将来詰む」みたいな空気、ここ数年で一気に濃くなった。
学校教育、スクール広告、SNSの成功談。どこを見ても「とりあえず学べ」が正義っぽい。
でも現実はこうだ。
- やってみたけど続かなかった
- エラーで心が折れた
- 何を作ればいいか分からない
- 結局、動画を見ただけで終わった
そして最後に出てくる結論がこれ。
プログラミングは才能がある人だけができる
違う。かなり違う。
才能が効く領域がゼロとは言わないが、多くの人が落ちているのは 才能の手前だ。
落ちている場所はだいたい同じ。
「目的がない」「手を動かす前に迷子になる」「最初の成功体験が遅い」この3つ。
プログラミングは全員向けか?|結論:全員がやる必要はない
最初に冷静な話をしておく。
プログラミングは、全員が“好きになる”ものではない。
料理が楽しい人もいれば苦痛な人もいる。
筋トレがハマる人もいれば一生やらない人もいる。
プログラミングも同じで、向き不向きはある。
ただし問題はそこじゃない。
「向いてない」判定が早すぎるんだ。
多くの人は“面白さに出会う前”に脱落している。
プログラミングは最初が一番つまらない。
- 動かない
- エラーが出る
- 原因が分からない
- 調べても用語が難しい
ここを越えて、初めて「自分の手で世界を動かした感」が出てくる。
才能の差が出るのは、その後だ。最初の関門は別の能力で決まる。
才能より効くのは「目的」と「行動」だ
プログラミングって「数学が得意じゃないと無理」と思われがちだ。
でも現場を見てると、数学が苦手でも普通に書ける人はいる。
逆に、頭が良くても一生書けない人もいる。
差はここ。
- 目的があるか
- とりあえず手を動かすか
“目的”がない学習は、マジで積み上がらない。
動画を見て「分かった気がする」で終わる。翌週には忘れる。
一方、目的がある人は強い。
「この作業、毎回30分かかってる」
「Excelで同じ転記を何十回もしてる」
「ミスが出るから、仕組みで潰したい」
こういう痛みがあると、学習は勝手に進む。
なぜなら、コードは暗記科目じゃなくて 課題解決の道具だからだ。
「才能がない人」がつまずく場所は、だいたいここ
才能がないから詰んでるんじゃない。つまずきポイントが典型的すぎる。
1) 何を作ればいいか分からない
目的がない状態で「Python入門」を始めると、ほぼ負ける。
作るものがないのに、道具だけ覚えようとしてる状態になるからだ。
2) 最初の成功体験が遠い
環境構築で疲れる。
写経しても意味が分からない。
動いても「で?」となる。
ここで心が折れる。
3) エラーを“才能判定”に変換してしまう
エラーは才能不足の証明じゃない。
単に「機械が仕様通りに動いてない」だけだ。
慣れるとエラーはただのヒントになる。
最初の一歩はVBAでいい|むしろ最強の入口だ
いきなりPythonに行ってもいい。
でも「続かなかった側」にいるなら、最初の一歩はVBAが強い。
理由はシンプル。
- Excelがあれば今日から始まる
- 環境構築で迷子になりにくい
- 数行で“動いた”を作りやすい
- 仕事の改善に直結しやすい
VBAを馬鹿にする人はいる。
でも、現場の改善って「動くものが最強」なんだよな。
自分も最初はVBAだった。
小さいツールが動いた瞬間、「プログラミング=自分にもできる」に変わった。
そこからPythonに行くのは驚くほど自然だった。
AI時代のプログラミング能力とは何か|コード力じゃない
ここが一番大事なところ。
今はChatGPTみたいなAIが、エラーの原因も修正案も出してくる。
コードを書く行為そのものの価値は、相対的に下がった。
じゃあ、何が価値になるか。
課題発見と設計と行動だ。
- どこが無駄かを見つける
- 何を自動化すると効果が大きいかを選ぶ
- 入力・出力・例外処理を考える
- 小さく作って試して直す
AIは優秀な助手だ。
でも「何を作るべきか」を決めるのは人間側の仕事になる。
つまりAI時代はこうなる。
“コードが書ける人”より、“課題を見つけて形にする人”が強い
じゃあ結局、才能なのか?|結論:才能じゃなく「設計」と「継続」だ
プログラミングは全員向けではない。
ただし、最初の壁で脱落する理由は才能じゃない。
- 目的がない
- 成功体験が遠い
- エラーを人格判定にしてしまう
ここを変えると、普通に前へ進む。
「興味はあるけど自信がない」なら、これだけでいい。
- 仕事や生活の“だるい作業”を1つ選ぶ
- VBAで最短の自動化を作る(10行でいい)
- “動いた”を作ってから、Pythonに進む
才能は関係ない。
最初の一歩を踏み出せるかどうかだけだ。
そこから景色はちゃんと変わる。




