筋トレをしていると、どうしても意識するのがタンパク質である。
私もこれまでプロテインを飲んできたが、正直なところ、あまり好きではない。
味が特別まずいというわけではないのだが、「筋肉のために飲まなければならない」という義務感が強く、毎朝イヤイヤ飲むことも多かった。
さらに私の場合、牛乳やコーヒーを飲んだ朝にお腹の調子が悪くなることがある。
プロテインを飲んだあともお腹がゴロゴロすることがあり、次第に「もっと自分に合ったタンパク質の取り方はないのか」と考えるようになった。
そんなときに知ったのが、鶏胸肉を液体にして飲む「鶏肉ジュース」である。
きっかけは、YouTubeチャンネル**「ベンチプレス400キロ男【藤本竜希 Ryuki Fujimoto】」**の動画だった。
ベンチプレス400kgという、とんでもない重量を扱う藤本竜希さんが、鶏胸肉をジュースにして飲んでいる。
初めて見たときは、
「いや、さすがに鶏肉を飲むのはキツいだろう」
と思った。
見た目だけなら、完全に筋トレ上級者向けの罰ゲーム飯である。
しかし、私はもともとプロテインをあまり好きではない。
それなら、一度くらい試してみてもいいのではないか。
そう思って実際に作ってみた。
結論から言う。
鶏肉ジュース、かなりうまい。
今回は、私が実際に飲んでいる鶏肉ジュースの材料、作り方、味、コスト、手間、鶏胸肉の栄養についてまとめてみる。
参考動画はこちら↓
鶏肉ジュースとは?
名前だけ聞くと、生の鶏肉をそのままミキサーに入れて飲むような恐ろしいものを想像するかもしれない。
もちろん、そんなものではない。
私の場合は、十分に加熱した鶏胸肉を、果物やオレンジジュースと一緒に細かくして飲んでいる。
感覚としては「鶏肉ジュース」というより、
鶏胸肉入りの高タンパクスムージー
に近い。
鶏肉と果物の組み合わせには最初かなり抵抗があった。
しかし、実際にはバナナやオレンジジュースの味が強く、思っていたほど鶏肉の存在感はない。
さらにブルーベリーを入れることで、かなり普通のフルーツスムージーに近づく。
現在の材料

私が現在作っている鶏肉ジュースは、1日分でだいたい以下のような構成である。
- 茹でた鶏胸肉:約180g
- オレンジジュース:約500mL
- バナナ:2本
- ブルーベリー:適量
- ブロッコリー:適量
これを毎晩まとめて作り、その日の夜に半分、残り半分を翌朝の朝食代わりに飲んでいる。
つまり、1回あたりでは茹でた鶏胸肉約90g、バナナ1本、オレンジジュース約250mLほどになる。
ここで注意したいのが、鶏胸肉の重量である。
私が量っている180gは、生の状態ではなく茹でたあとの重量だ。鶏胸肉は加熱すると水分が抜けるため、100gあたりのタンパク質量は生肉より多くなる。
茹で方や水分量によって多少変わるが、茹でた鶏胸肉を100gあたり約30g前後のタンパク質として考えると、180gでおよそ54gになる。
これを夜と朝に半分ずつ飲むので、1回あたり鶏胸肉だけで約27gのタンパク質を取れる計算である。
一般的なプロテイン1杯分と比べても十分な量であり、朝食や夜の補食としてタンパク質をしっかり確保できる。
最初は「本当に鶏肉をジュースにして飲めるのか」というお試し感覚だったので、鶏胸肉も少量から始めた。
鶏胸肉の皮は茹でる前に取る
鶏肉ジュースを作るときは、皮なしの鶏胸肉がおすすめである。
一番の理由は、脂肪分が入ると味が悪くなりやすいからだ。
鶏胸肉そのものは、バナナやオレンジジュース、ブルーベリーと一緒に細かくすると意外なほど存在感が薄くなる。しかし、皮の脂が入ると口当たりが重くなり、「鶏肉を飲んでいる感」が一気に強くなる。
そのため、皮はできれば茹でる前に取り除いておくのがおすすめである。
文部科学省の食品成分データベースによると、生の若鶏むね肉100gでは、皮なしの場合は105kcal、タンパク質23.3g、脂質1.9g。一方、皮つきでは133kcal、タンパク質21.3g、脂質5.9gとなっている。
つまり、皮を取れば味がさっぱりするだけでなく、脂質もかなり抑えられる。
ただし、スーパーでは皮なしの鶏胸肉の方が高いこともある。
私は毎週1kg以上使うので、価格差は意外と無視できない。そのため、皮つきの鶏胸肉が安ければ、それを買って自分で皮を取ればいいと思う。
また、ささみを使うのもありである。
ささみも脂質が少なく、鶏胸肉と同じようにタンパク質を取りやすい。店によっては皮なし胸肉より安いこともあるため、その日の価格を見て使い分けてもいい。
要するに、
皮なし胸肉が安ければ皮なし胸肉。高ければ皮つき胸肉を買って皮を取る。ささみが安ければささみ。
このくらい適当でいい。
鶏肉ジュースで重要なのは、肉の種類にこだわることよりも、脂肪分をできるだけ入れず、飲みやすくすることだと思っている。
鶏胸肉はタンパク質以外の栄養もある
鶏胸肉というと「高タンパク低脂質」というイメージが強い。
それは間違っていないが、実際にはタンパク質だけの食品ではない。
皮なし鶏胸肉100gには、タンパク質23.3gに加えて、カリウム370mg、リン220mg、セレン17μgなどが含まれている。
さらに、ビタミン類ではナイアシン12.0mg、ビタミンB6 0.64mg、パントテン酸1.92mgなどが含まれる。
特にナイアシンやビタミンB6などのビタミンB群は、エネルギー代謝やタンパク質代謝に関わる栄養素である。
つまり、
「タンパク質だけを補給する粉」ではなく、普通の食品として複数の栄養素をまとめて取れる
というのが鶏胸肉の良いところだと思う。
もちろん、プロテインには手軽さという圧倒的なメリットがある。
ただ、「朝食として何を食べるか」という視点では、鶏胸肉+果物という組み合わせにもかなりメリットがある。
味の決め手はブルーベリー
何度か作ってみて分かったのだが、個人的に最も重要だと思っているのがブルーベリーである。
バナナとオレンジジュースだけでも飲むことはできる。
ただ、そこにブルーベリーを加えると、一気に完成度が上がる。
ブルーベリーの甘酸っぱさが加わることで、鶏肉の風味をかなり隠してくれる。
私の感覚では、
ブルーベリーを入れるかどうかで「鶏肉ジュース感」がかなり変わる。
バナナが甘さと粘度を出し、オレンジジュースが飲みやすさを作り、最後にブルーベリーが味をまとめてくれる。
「鶏肉とブルーベリー?」
と思うかもしれない。
私もそう思っていた。
しかし、実際にはこれがかなり合う。
最大のポイントは、週1回まとめて鶏肉を処理すること
鶏肉ジュースの弱点を挙げるなら、プロテインより手間がかかることである。
プロテインなら、水を入れてシェイカーを振れば終わり。
この手軽さには勝てない。
しかし、だからといって毎朝鶏胸肉を茹でる必要はない。
私は週に1回程度、鶏胸肉をまとめて大量に茹でている。
1キロの鶏胸肉も茹でてしまえば、水分が抜けて、小さくなり、冷凍庫にもしまいやすい。
皮を取り除いて十分に加熱し、細かくした状態で冷凍しておく。
朝は必要な量だけ取り出して、
鶏胸肉、バナナ、オレンジジュース、ブルーベリー、ブロッコリー
を混ぜるだけである。
この方法なら、毎朝やる作業はかなり少ない。
週末などにまとめて仕込んでおけば、平日の朝にわざわざ肉を調理する必要はない。
個人的には、
「プロテインよりは手間。でも、思っていたほど面倒ではない」
という感覚である。
それでも作る理由は、うまいから
ここはかなり重要である。
コストや栄養だけを考えれば、もっと効率的な方法はいくらでもあると思う。
プロテインなら30秒で飲める。
鶏胸肉なら普通に焼いて食べてもいい。
それでも私は、わざわざ鶏肉ジュースを作っている。
理由は単純である。
うまいからである。
私はプロテインをイヤイヤ飲んでいた。
一方で、今の鶏肉ジュースは、
「朝だから仕方なく飲む」
という感覚ではない。
むしろ普通に飲みたい。
週に一度鶏肉を茹でて冷凍するという手間を考えても、それ以上に自分に合っている。
食事を長く続けるうえでは、この「好きかどうか」はかなり重要だと思う。
高価なミキサーは不要。ハンドブレンダーで十分だった

鶏胸肉を液体にすると聞くと、
「かなり強力なミキサーが必要なのでは?」
と思うかもしれない。
私も最初はそう思った。
しかし、実際に使っているのは普通のハンドブレンダーである。
そして、今のところこれで十分である。
鶏肉をあらかじめしっかり加熱し、ある程度細かくしておけば、家庭用のハンドブレンダーでも問題なく飲める程度まで細かくできる。
もちろん、高性能なブレンダーを使えばさらに滑らかになるのかもしれない。
ただ、私としては、わざわざ鶏肉ジュースのためだけに高価な機械を買う必要性は感じていない。
「ちょっと試してみたい」という人なら、まずは家にあるハンドブレンダーで十分だと思う。
私が使っているブレンダーはクイジナート製。コードレスでも強力で使いやすい。
鶏肉ジュースとプロテインのコストを比べてみる
私が購入している鶏胸肉は、100gあたり約63円である。
鶏胸肉120gを使う場合、鶏肉部分は約76円となる。
現在使っているオレンジジュースは1L約160円なので、200mLで約32円。
そこに、
- バナナ1本
- ブルーベリー10粒程度
- ブロッコリー少量
を加える。
価格は購入場所によって変わるが、私の場合は1杯150〜200円程度をイメージしている。
一方、1kg6,000円のプロテインを1回30g使う場合、
1杯約180円
となる。
ただし、この比較には注意が必要である。
プロテイン180円は基本的にタンパク質補給の価格である。
鶏肉ジュース側には、バナナ、オレンジジュース、ブルーベリーなども入っている。
そのため、私は鶏肉ジュースを単純な「プロテイン代替品」というより、
朝食+タンパク質補給
として考えている。
コストだけなら鶏肉はかなり強い
タンパク質だけで比較してみると、鶏胸肉はかなり安い。
皮なし鶏胸肉は生100gあたりタンパク質23.3g。
100g63円で購入できるのであれば、単純計算ではタンパク質1gあたり約2.7円である。
一方、1kg6,000円でタンパク質含有率80%程度のプロテインなら、タンパク質1gあたり約7.5円となる。
もちろん、プロテインには
- 調理不要
- 保存が楽
- 持ち運べる
- すぐ飲める
という強烈なメリットがある。
つまり、
安さでは鶏胸肉、手軽さではプロテイン
というのが自分の感覚に近い。
ただし私の場合は、プロテインをそもそもあまり好きではない。
多少手間が増えたとしても、毎日おいしく飲める方を選びたい。
鶏肉ジュースで最も注意したいのは衛生管理
鶏肉ジュースを作るうえで、最も注意したいのは食中毒である。
厚生労働省や食品安全委員会は、鶏肉の加熱不足によるカンピロバクター食中毒に注意を呼びかけており、中心部を75℃で1分以上加熱することが一つの目安とされている。
そのため私は、
鶏肉を十分に加熱する
→ 皮を取る
→ 細かくする
→ 冷凍保存する
→ 朝に必要な分だけ取り出す
→ 飲む直前にジュースにする
という流れにしている。
特に鶏肉ジュースそのものを何日分も作り置きすることはしていない。
完成後はできるだけ早く飲むようにしている。
鶏肉ジュースは「効率だけ」を求める人には向かない
ここまで書いてきたが、鶏肉ジュースは万人向けではないと思う。
とにかく最短時間でタンパク質を補給したいなら、プロテインの方が圧倒的に便利である。
シェイカーに粉と水を入れるだけで済む。
それに比べれば、
鶏肉を買う
→ 皮を取る
→ 茹でる
→ 冷凍する
→ 朝に果物と混ぜる
という工程が必要になる。
効率だけ見れば、かなり遠回りである。
しかし私は、それでも鶏肉ジュースを作っている。
なぜなら、
プロテインより圧倒的にうまいと感じるからである。
週に一度まとめて仕込んでしまえば、毎朝の手間はそれほどでもない。
むしろ「毎朝イヤイヤプロテインを飲む」より、自分にとってはこちらの方が継続しやすい。
乳糖不耐症や最近下痢気味の人にもおすすめ

私が鶏肉ジュースを続けている理由の一つが、お腹の調子がかなり楽になったことである。
以前の私は、朝にプロテインを牛乳で割って飲み、さらに微糖コーヒーを飲むことが多かった。
すると、そのあとかなりの頻度でお腹がゴロゴロし、下痢になる。
当時は原因が分からず、「自分はお腹が弱いのだろう」と思っていた。
しかし、鶏肉ジュースを飲み始めたある日、ふと気づいた。
あれ、今日はお腹が痛くない。
そこで初めて、牛乳や乳成分を含む飲み物が自分のお腹に合っていない可能性を疑うようになった。
乳糖不耐症では、牛乳などに含まれる乳糖を十分に分解できず、腹痛やお腹の張り、下痢などが起こることがある。
私自身は医療機関で診断を受けたわけではないため、乳糖不耐症だったと断定することはできない。
ただ、乳製品を減らしてから以前のような下痢がかなり減ったのは事実である。
その点、鶏肉ジュースなら乳製品を使わずに、しっかりタンパク質を取ることができる。
もちろん、下痢の原因は乳糖だけではない。体調や食生活、カフェイン、感染症など原因はさまざまであり、症状が続く場合は医療機関に相談した方がよい。
それでも、
「プロテインを飲むとお腹がゴロゴロする」
「最近なぜか下痢が多い」
「牛乳を飲むと調子が悪い気がする」
という人であれば、一度乳製品を減らして、タンパク質の取り方を変えてみるのは選択肢の一つだと思う。
私の場合、その代替手段として鶏肉ジュースがかなり合っていた。
ベンチプレス400kg男・藤本竜希さんの動画がきっかけで始めた結果
私が鶏肉ジュースを作るようになったきっかけは、ベンチプレス400kg男として知られる藤本竜希さんの動画である。
動画を見るまでは、自分で鶏肉を液体にして飲もうなどとは一度も考えたことがなかった。
最初は完全に、
「筋トレガチ勢しかやらない特殊な食事」
だと思っていた。
しかし、実際に試してみると印象はかなり変わった。
鶏胸肉は安く、高タンパクである。
皮を取れば脂質もかなり抑えられる。
ナイアシンやビタミンB6、セレンなども含まれており、タンパク質以外の栄養も取れる。
そして週に一度まとめて茹でて冷凍しておけば、毎朝の手間もそれほど大きくない。
高価なミキサーも必要なく、私の場合はハンドミキサーで十分だった。
そして何より、
ブルーベリーを入れると普通にうまい。
これが自分にとっては一番重要だった。
プロテインをおいしく飲めている人が、わざわざ鶏肉ジュースに変える必要はないと思う。
しかし、私のように、
「プロテインを毎日飲むのがつらい」
「普通の食品からタンパク質を取りたい」
「鶏胸肉を食べ続けるのも飽きた」
という人なら、一度試してみる価値はある。
名前だけ聞くとかなり怪しい。
見た目も少し怪しい。
そしてプロテインより多少手間もかかる。
それでも私は作っている。
うまいからである。
筋トレ飯は、効率だけでなく続けられるかどうかも重要だと思う。
プロテインをイヤイヤ飲むくらいなら、
鶏胸肉を飲む。
そんな選択肢があってもいいと思う。




